マッチ売りの少女(1)
昔々、雪の降りしきる大みそかの晩。 みすぼらしい服を着た、マッチ売りの少女が、寒さに震えながら、一生懸命通る人に呼びかけていました。 「マッチはいかが。マッチはいかがですか。 誰か、マッチを買ってください。」 でも、誰も立ち止まってくれません。 「お願い、一本でもいいんです。 誰か、マッチを買ってください。」 今日はまだ、一本も売れていません。 場所を変えようと、少女が歩き始めたときです。 目の前を一台の馬車が走り抜けました。 危ない! 少女は慌てて避けようとして、雪の上に転んでしまい、そのはずみに靴を飛ばしてしまいました。 お母さんのお古の靴で、少女の足には大きすぎましたが、少女の持っている、たった一足の靴なのです。 少女はあちらこちら探しましたが、どうしても見つかりません。 仕方なく、裸足のままで歩き出しました。 冷たい雪の上を行くうちに、少女の足はぶどう色に変わっていきました。 |
Vocabulary List:
Word | Reading | Meaning |
---|---|---|
マッチ | マッチ | match |
売る | うる | to sell |
少女 | しょうじょ | girl |
昔々 | むかしむかし | once upon a time |
雪 | ゆき | snow |
降りしきる | ふりしきる | to get off |
大みそか | おおみそか | new year's eve |
晩 | ばん | night |
みすぼらしい | みすぼらしい | shabby |
服 | ふく | clothes |
着る | きる | to wear |
寒い | さむい | cold |
震える | ふるえる | to tremble |
一生懸命 | いっしょうけんめい | with all one's might |
通る | とおる | to pass through |
人 | ひと | person |
呼びかける | よびかける | to call |
いかが | いかが | how about |
誰 | だれ | who |
買う | かう | to buy |
でも | でも | but |
立ち止まる | たちどまる | to stop |
お願い | おねがい | please |
一本 | いっぽん | one |
いい | いい | good |
今日 | きょう | today |
まだ | まだ | yet |
場所 | ばしょ | place |
変える | かえる | to change |
歩く | あるく | to walk |
始める | はじめる | to start |
とき | とき | when |
目 | め | eye |
前 | まえ | before |
一台 | いちだい | one |
馬車 | ばしゃ | carriage |
走り抜ける | はしりぬける | to run through |
危ない | あぶない | dangerous |
慌てる | あわてる | to be panic |
避ける | さける | to avoid |
上 | うえ | up |
転ぶ | ころぶ | to fall |
はずみ | はずみ | bound |
靴 | くつ | shoes |
飛ばす | とばす | to fly |
お母さん | おかあさん | mom |
お古 | おふる | old |
足 | あし | leg |
大きい | おおきい | large |
〜すぎる | 〜すぎる | too~ |
持つ | もつ | to have |
たった | たった | only |
一足 | いっそく | a pair of |
あちらこちら | あちらこちら | here and there |
探す | さがす | to look for |
どうしても | どうしても | no matter how |
見つかる | みつかる | be found |
仕方ない | しかたない | it can't be helped |
裸足 | はだし | barefoot |
歩き出す | あるきだす | to start walking |
冷たい | つめたい | cold |
ぶどう色 | ぶどういろ | dark purple |
変わる | かわる | to change |
With Furigana:
昔々、雪の降りしきる大みそかの晩。 みすぼらしい服を着た、マッチ売りの少女が、寒さに震えながら、一生懸命通る人に呼びかけていました。 「マッチはいかが。マッチはいかがですか。 誰か、マッチを買ってください。」 でも、誰も立ち止まってくれません。 「お願い、一本でもいいんです。 誰か、マッチを買ってください。」 今日はまだ、一本も売れていません。 場所を変えようと、少女が歩き始めたときです。 目の前を一台の馬車が走り抜けました。 危ない! 少女は慌てて避けようとして、雪の上に転んでしまい、そのはずみに靴を飛ばしてしまいました。 お母さんのお古の靴で、少女の足には大きすぎましたが、少女の持っている、たった一足の靴なのです。 少女はあちらこちら探しましたが、どうしても見つかりません。 仕方なく、裸足のままで歩き出しました。 冷たい雪の上を行くうちに、少女の足はぶどう色に変わっていきました。 |