アリババと四十人の盗賊(1)
昔々、ペルシアに、カシムとアリババという兄弟がおりました。 兄のカシムはお金持ちで、弟のアリババは貧乏な樵でした。 ある日、アリババがロバを連れて森へ行くと、馬の足音が聞こえてきました。 見ると、馬に乗った男たちが近づいてきます。 ( 恐ろしい顔をしている。きっと、悪いやつらに違いない。) アリババはロバを連れて、慌てて物陰に隠れました。 そっと数えると、男たちは四十人います。 やがて、親方が、岩の前に立って言いました。 「開け、ゴマ」 。 すると、岩がスーと開いたのです。 男たちは洞穴の中に入ると、持っていた荷物を置いて、また出てきました。 「閉じろ、ゴマ」 。 親方が叫ぶと、岩はスーと、閉じました。 男たちは、馬に乗ると走り去っていきました。 |
Vocabulary List:
Word | Reading | Meaning |
---|---|---|
四十人 | よんじゅうにん | forty people |
盗賊 | とうぞく | thieves |
昔々 | むかしむかし | once upon a time |
ペルシア | ペルシア | persia |
兄弟 | きょうだい | brothers |
おる | おる | there be |
兄 | あに | elder brother |
お金持ち | おかねもち | rich man |
弟 | おとうと | younger brother |
貧乏 | びんぼう | poverty |
樵 | きこり | lumberjack |
ある日 | あるひ | one day |
ロバ | ロバ | donkey |
連れる | つれる | to take |
森 | もり | forest |
行く | いく | to go |
馬 | うま | horse |
足音 | あしおと | footsteps |
聞こえる | きこえる | to be able to hear |
見る | みる | to see |
乗る | のる | to get on |
男たち | おとこたち | men |
近づく | ちかづく | to get closer |
恐ろしい | おそろしい | horrible |
顔 | かお | face |
きっと | きっと | surely |
悪い | わるい | bad |
やつら | やつら | guys |
〜に違いない | 〜にちがいない | must be |
慌てる | あわてる | to be panic |
物陰 | ものかげ | shade |
隠れる | かくれる | to hide |
そっと | そっと | gently |
数える | かぞえる | to count |
いる | いる | there be |
やがて | やがて | eventually |
親方 | おやかた | master |
岩 | いわ | rock |
前 | まえ | before |
立つ | たつ | to stand |
言う | いう | to say |
ゴマ | ゴマ | sesame |
開く | ひらく | to open |
洞穴 | ほらあな | cave |
中 | なか | in |
入る | はいる | to enter |
持つ | もつ | to have |
荷物 | にもつ | baggage |
置く | おく | to put |
また | また | also |
出る | でる | to get out |
閉じる | とじる | to close |
叫ぶ | さけぶ | to call out |
走り去る | はしりさる | to run away |
With Furigana:
昔々、ペルシアに、カシムとアリババという兄弟がおりました。 兄のカシムはお金持ちで、弟のアリババは貧乏な樵でした。 ある日、アリババがロバを連れて森へ行くと、馬の足音が聞こえてきました。 見ると、馬に乗った男たちが近づいてきます。 ( 恐ろしい顔をしている。きっと、悪いやつらに違いない) アリババはロバを連れて、慌てて物陰に隠れました。 そっと数えると、男たちは四十人います。 やがて、親方が、岩の前に立って言いました。 「開け、ゴマ」 。 すると、岩がスーと開いたのです。 男たちは洞穴の中に入ると、持っていた荷物を置いて、また出てきました。 「閉じろ、ゴマ」 親方が叫ぶと、岩はスーと、閉じました。 男たちは、馬に乗ると走り去っていきました。 |